一人暮らしを始めたら、忙しくて自炊できず、野菜がとれなくて困っているということはありませんか。
社会人なら、定時に帰れるとはかぎりませんし、もし早く帰れても、ゆっくりリラックスしたり気晴らしにお買い物したりしたいですよね。
毎日料理を作ってお弁当もつくるなんて、ちょっとむり。
大学生も、アルバイトを始めるとお金は入るけれど自由時間がなくなって、仕事のストレスもあって、朝晩はコンビニのおにぎりやサンドイッチにお菓子になってしまったり。
自炊しようと思って野菜を買ってきても、調理しないまま冷蔵庫の中で傷んでしまいます。
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でも、今のままだと、いずれは慢性的な野菜不足に!
ビタミンやミネラル、ファイトケミカルなど体や頭を若々しく保ってくれる栄養が不足して、年齢に比べて見た目が老けてしまったり、便秘がちになり肌もみずみずしさを失います。
免疫力も低下してしまって、風邪をひきやすくなってなかなか良くならなかったり。
ここでは、忙しい一人暮らしでも、野菜を簡単に取れる方法をご紹介します。
野菜不足を解消して、しなやかな美しさ、健康をキープしましょう。
1日の野菜の摂取量
厚生労働省によると1日に
・350g の野菜
・200gの果物
をとることが望ましいとされています。
1冷凍するのがベスト
お休みの日がしっかり取れるなら、野菜を1週間分買ってきて、ゆでたり調理して冷凍しましょう。
野菜を冷凍する栄養が破壊されるような気がしませんか?
でも、ベターホームによると、ホウレンソウはさっとゆでてすぐ冷凍したら、例えばビタミンCは1カ月で10%ほど失われるだけなんですよ。
ところが冷凍しないで冷蔵庫で保管しておくと、9日間で70%ほど失われてしまうんです。
野菜を食べようと思って、休みの日に野菜を買いだめして1週間。そのまま次の休みの日が来てしまったということ、ありますよね。
野菜の栄養はすかすかに抜けています。
買って来たその日に、さっとゆでて、または調理して冷凍しましょう。
チンジャオロースー、麻婆なす、ゴーヤチャンプルーなど炒めた野菜料理も冷凍できます。
100均でタッパーをたくさん買ってきて作った料理を1~2回分くらいずつ小分けしてつめましょう。
疲れて帰ってきても、さっと解凍してコンビニのおにぎりといっしょに食べたら、野菜の栄養がちゃんととれますよ。
✔フルーツも冷凍!栄養がアップ!?
コンビニには、冷凍したブルーベリーやマンゴーが売っていてすごくおいしいですね。
でも栄養はあまり期待できないんじゃ?
いいえ、なんとブルーベリーは冷凍した方が抗酸化能力は高くなるんです。
そんなことってあるの?生よりも高いんですよ。
イギリスのチェスター大学の研究(Antioxidants in Fresh and Frozen Fruit and Vegetables: Impact Study of Varying Storage Conditions) では、ブルーベリーのアントシアニンの量は、冷凍しても、摘みたてのときと同じくらいでした。
*表では冷凍したときが多いですが、有意な差ではありません。
↓ブルーベリーのアントシアニンの量
左が冷凍したもの、まんなかが新鮮なもの、右が冷蔵庫に入れて3日後。
冷蔵庫だと3日後には、1/6くらいにまで減ってしまっていますね。
そして嬉しいことに、ブルーベリーのポリフェノールは冷凍したり、冷蔵庫に3日置いた後の方が新鮮な時より有意に増加していました。
*ポリフェノールは、アントシアニンやルテインなど抗酸化作用を持つもの、セサミンなど抗酸化作用はなくてほかに健康によい機能を持つものなどの植物の成分の総称です。
左の冷凍した方がポリフェノールが多くなってますね。
冷凍して高まる栄養もあるんです!
コンビニの冷凍フルーツは買いですね。
ほかにこの報告ではカリフラワーなどの野菜も生のままよりも冷凍したほうがポリフェノールが上がっています。
自宅で冷凍すると味は落ちますが、栄養的にはフルーツも冷凍して大丈夫。ミカンもぶどうも柿(カットして)も冷凍しましょう。
凍らせたままヨーグルトに入れたり、おやつがわりにつまんでフルーツの抗酸化物質をとりいれましょう。
2鍋にする、スープにする
忙しい毎日、晩ご飯のメニューをゆたかにすることは不可能。メニューを考えるのも面倒です。
料理を作れる日は、お肉と野菜を買ってきて鍋にしましょう。
鍋キューブがあれば、簡単においしくささっと出来上がります。
鍋なら野菜をたくさん食べられますね。たんぱく質もしっかりとれます。
でも、野菜って火を通すと栄養が破壊されてしまうのでは?
やっぱり生でなきゃ?
実は野菜を鍋にすると、水溶性のビタミンなどは汁の中に溶けだします。
また、食物繊維の中に閉じ込められたファイトケミカル(リコピンとかカテキンとか)は、加熱することで煮汁の中に溶けだしてきます。
つまり、鍋の中の野菜そのものよりも、煮汁の方に抗酸化物質が含まれているんです。
ニンジンのゆで汁には生のニンジンの約100倍の抗酸化力があります。ー高橋 弘『がんにならない3つの食習慣』
生の人参ジュースより、ゆでた人参の煮汁。
安心して、鍋のお汁をたっぷり含んだ野菜を食べましょう。
煮汁をそのまま食べるシチューやカレー、野菜スープも超おすすめです。
冷凍してもファイトケミカルの抗酸化能は変わりませんから、たっぷり作って1回分ずつ小分けにして冷凍しておくのといいですね。
3野菜ジュースを飲む
大切な休みの日に1週間分のまとめ料理なんかしたくない!
迷わず、市販の野菜ジュースを飲みましょう。
疲れた時はフルーツジュースもOKですよ。
果物100%のジュースは糖分が吸収されやすくて血糖値が急にあがります。控えめにした方がいいのですが、それで太るというわけではありません。
*太るのはスイーツのような糖分+脂肪の組み合わせ。
果物も1日200gとることが勧められています。罪悪感なしに、栄養を取り入れてください。
ただ残念ながら、実際に野菜や果物を食べた方が全体の栄養は高いです。
*名古屋市の2007年の調査では、ビタミンC、カロテン、カルシウムを野菜として摂取したときと同じまたはそれ以上に含んでいたのは、市販の野菜ジュース35銘柄のうちそれぞれ8銘柄、2銘柄、2銘柄だけでした。
でも、たとえば人参のカロテンは、生で食べるより煮た方が人体に吸収されやすいことがわかっています。
カロテンの吸収という点では、朝一番の搾りたての生の人参ジュースより、市販の人参ジュースの方がベターなんですね。
トマトのリコピンも同じです。
野菜ジュースは「濃縮還元」という製法で作られています。
・・・野菜を現地で加熱して水分をとばし冷凍して工場まで運び、そこで水を加えてジュースの状態にもどします。
加熱するときに香りとビタミンCが失われるので、香料が加えられています。ビタミンCや食物繊維を添加した野菜ジュースも多いですね。
野菜ほどの栄養はないけれども、カロテン・ビタミンCなど、野菜と同じまたはそれ以上にとることのできるジュースもあります。
コンビニにたくさん並んでいるおいしそうなジュースやスムージー。
食事の補助だと思って、びんの裏のラベルでビタミンやカロテンなど栄養を確認して選びましょう。便秘予防に食物繊維のチェックもお忘れなく。
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終わりに
栄養、特に野菜がもつ抗酸化パワーについては、まだまだ分かっていないことがたくさんあります。
常識とされてきたことが実は違っていたということもよくあるものです。
あまり神経質にならずに、時間と気持ちの余裕があるときは野菜の料理を作って冷凍。どうにも忙しいときはお惣菜や市販の野菜・果物のジュースにヘルプしてもらって野菜不足を解消しましょう。
仕事に勉強に家事にとフルに忙しい一人暮らしだからこそ、野菜の栄養ですこやかでしなやかな若さを輝かせてください。
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