暑い日を区別する「夏日」「真夏日」「猛暑日」「熱帯夜」。「酷暑日」も耳にしますね。
どんな違いがあるのでしょう。
それぞれ気温はどのくらいで、時期はいつごろ? 年に何日くらいある?
気温の定義
気象庁の定義は次のとおりです。
夏日とは
最高気温が25℃以上の日
真夏日とは
最高気温が30℃以上の日
猛暑日とは
最高気温が35℃以上の日
*「猛暑:激しい暑さ」ー広辞苑
熱帯夜とは
夜間の気温が25℃以上のこと
気象庁では、夜間とは夜。18時ころから翌日の午前6時ころまで、と定義しています。
でも実は、気象庁は、熱帯夜の統計はとっていません。日最低気温が25℃以上の日の統計をとっています。
夜、18時から翌朝6時までの気温ではなくて、午前0時~24時までの最低気温です。
気温は明け方に最低になることがほとんど。
「昨夜は暑かったな。明け方でも最低26℃だよ。」というときは、目覚めた日が熱帯夜としてカウントされます。
平成19年、気象庁が35℃以上の日を「猛暑日」と定義する前までは、マスコミなどで35℃以上の日を「酷暑日」と呼んでいました。
現在では、「8月初めは酷暑」といった使い方をされています。*「酷暑:夏のきびしい暑さ」-広辞苑
でも、ものすごく暑い日には「酷暑日」がぴったりな感じですね。将来、40℃以上の日が増えたら酷暑日と呼ぶことになるかも?
時期はいつ頃?何日くらい?
夏日などの時期や日数を、平年値からみてみましょう。
*平年値は、過去30年の平均(1981年~2010年)です。
夏日の期間と日数
夏日が報道されるのは4月、5月と10月。
5月終わりから9月は夏日以上の暑さがふつうです。
そこで、夏日の日数ではなく、平年で最高気温が25℃以上になるのはいつ頃始まり、いつ頃終わるのかをチェックしました。
25℃以上の暑さ
札幌7/18~9/1(46日)
東京6/5~9/24(112日)
名古屋5/24~10/3(133日)
大阪5/22~10/6(138日)
福岡5/28~10/6(132日)
*平年値なので、気温は滑らかに上昇・下降します。そこで25℃以上の期間が出せています。
名古屋・大阪・福岡では、1年の1/3が夏日以上の気温。東京も6月から9月下旬まで25℃以上です。
気象庁の区分では夏は6月~8月ですが、東・西日本では夏は6月から9月まで。
真夏日はいつから
35℃以上の猛暑日は含みません。期間は平年値です。
なし(平年で真夏日はありません)
*2016年は11日
7/23~8/31
40日間*2016年は55日
7/10~9/19
71日間
*2016年は65日間
2016年は、平年より夏日は少ないですが猛暑日が多くなっています。
7/5~9/12
70日間
*2016年は55日
2016年は、平年より夏日は少ないですが猛暑日が多くなっています。
7/9~9/5
59日間
*2016年は52日
猛暑日はいつ?何日?
平年では気温35℃以上の猛暑日はゼロ。
まだ、30年平均したときに出てくるほどの出現率ではありません。
でも、次の改訂(2021年)では?
2016年の猛暑日
札幌 0
東京 3日間(最高37.7℃)
名古屋 9日間(最高37.8℃)
大阪 26日間(最高38.0℃)
福岡 26日間(最高36.6℃)
熱帯夜はいつから
東京にも名古屋にも、平年ではまだ熱帯夜はありません。
大阪、福岡は1カ月以上が熱帯夜です (>_<、)
熱帯夜
札幌なし*2016年もなし
東京なし*〃10日
名古屋なし*〃21日
大阪7/22~8/26*〃47日
福岡7/23~8/19*〃46日
おわりに
実際には、特に暑い年、暑い日が印象に残りますから、30年を平均してしまった平年値は、体感とはちょっと違う気がしますね。
でも、この平年値自体、10年ごとに改訂されますがそのたびに上昇しています。
基本的に、大きな流れとして、夏は暑く長くなっています。