立冬は冬の始まり。毎年11月の7日か8日です。
日本人は立冬にどんなことをして来たんでしょう。特別な風習や食べ物があるのでしょうか?
ここでは、2016年立冬の日にち、意味や風習、食べ物、冬の気配や立冬の三候についてご紹介します。
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立冬はいつ?
立冬の日にち
2016年11月7日(月)
立冬の期間
11月7日~21日
立冬は初めの日7日だけを言うことが多いですが、実際は次の「小雪」までの15日ほどの期間をさします。11月7日~21日
立冬とは
意味
:初めて冬の気配が現れてくる日
:初めて冬の気配が現れてくる日
二十四節気という季節の分け方での冬の始まりです。
冬は立冬に始まって立春の前の日(節分)に終わります。

*二十四節気って?
中国から伝わった季節の分け方。1年を太陽の高さで春夏秋冬の4つに分け、さらに6つずつ計24の季節に分けました。
「暦の上では」というときは、この二十四節気をさします。
・・・昔の暦には月日、六曜(仏滅や大安)、二十四節気などが書き込まれていました。そこで今でも「暦の上では」といわれます。
実際の季節感とずれてる!
立冬だからもう冬で寒いというのではなく、これから冬らしく寒くなっていくよ、という意味です。
・・・江戸時代の暦便覧によると立冬は「冬の気立ち始めていよいよ冷ゆれば也」。
また、立冬の期間は7日から21日まで15日間あります。この間に秋はどんどん終わりに近づいて冬が近づいてきます。

✔旧暦なら12月にあたるから季節感にあっていた、ということでもありません。
・・・旧暦は太陰太陽暦。二十四節気は、太陽暦の部分です。2016年立冬は旧暦では10月8日(新暦の11月7日)です。
立冬の風習・食べ物
立冬にはどんな風習があるんでしょう。冬至にはかぼちゃを食べますが、立冬には何を?・・・実は立冬には特別な風習はありません。日本人にとって立冬の頃は稲狩りが終わった後、秋祭りも大体終わった後だったためでしょうか。

食べ物については、現代では、立冬は「あられ・おせんべいの日」と「鍋の日」になっています。・・・300年後には日本の伝統として定着しているかもしれませんね。
中国では立冬は大切な節目とされていて、肉や魚、餃子を食べる風習があります。
あられ・おせんべいの日
1985年に全国米菓工業組合が立冬の日を「あられ・おせんべいの日」としました。収穫が終わったばかりの新米をあられなどお菓子にして楽しんで欲しいということからです。

鍋の日
かつおパックやめんつゆで有名なヤマキが11月7日を鍋の日にしました。いいなべのゴロ合わせ。また11月7日は立冬になることが多いからです。実際にアンケートを見ても10月頃から鍋料理を作る家庭が増えていきます。

立冬の頃は最低気温は平年で10℃台(東京)。夜は寒いですから鍋がぴったりですね。
・・・水炊き(とり鍋)・つみれ鍋。キムチ鍋、寄せ鍋、おでん、ちゃんこ鍋、チーズ鍋…
中国の南では肉
中国では立冬は大切な日とされていて、寒い冬に向けて滋養をつけるため鶏肉・羊肉・魚などを食べます。日本なら唐揚げ、すき焼きほかなんでも。

中国の北ではぎょうざ
一方、北京など中国北部では水餃子を食べます。ぎょうざの中国語の発音が交代(季節の交代)という発音と似ているためのゴロ合わせから始まったようです。
水餃子も冬にふさわしい栄養があって体が暖まる料理ですね。
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立冬の頃の冬の気配と三候
1冬の気配
10月半ばから11月終わりは、木枯らし1号が吹いたり、初霜が降りたり。・・・東京の木枯らし1号は立冬の頃に吹くことが多いです。
また東北地方や長野などの高地では紅葉がまっさかりになります。
秋が終わり冬になっていく時期ですね。
2立冬の三候と特徴
季節を表す二十四節気はさらにぞれぞれ三つの候に別れています。東京を基準に考えると、2週間から1ヶ月後がふさわしいものもあります。
初候:11月7日~11日
山茶始開(つばき はじめて ひらく): 山茶花(さざんか)が咲き始める頃

さざんかは10月から咲き始めますが見頃は11月~1月。きっとご近所でも、もう咲いていますよ。
次候:11月12日頃~16日
地始凍(ち はじめて こおる): 大地が凍り始める頃
大地が凍るというとシベリアあたりかと思いますね。でも日本でも霜柱や路面凍結があります。
1)霜柱(しもばしら)
霜柱は気温が氷点下になったらできますが、都市化で見かけることが少なくなりました。寒い朝に庭や原っぱをのぞいてみて下さい。
東京も12月下旬には氷点下の日があります。

↑霜柱:地中の水分が地表にしみ出し凍結。柱のようになります。
2)路面凍結
気温が-3℃位から路面が凍結するといわれます。
:札幌なら平年で12月10日頃から。
:本州でも標高の高い長野市は12月18日頃から。

末候:11月17日~21日
金盞香(きんせんか さく): 水仙(すいせん)の花が咲く頃

水仙は春を告げる花のイメージですね。でも水仙の花期は12月から4月。
日本水仙が早咲きで12月から、ラッパ水仙は遅咲きで3月から。
もしかしたらこの時期にも咲いている地域があるかもしれません。
終わりに
立冬の11月7日頃は、まだ日中は18℃位で快適ですね。
でも朝晩は東京でも10℃を切って冬らしくなってきます。
暖かい鍋料理で栄養をつけてお元気にお過ごしください。
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