猫が避妊手術をしたり、怪我をして縫ったりすると、それまでと違う暮らしになります。
そこで猫はもちろんですが飼い主も心配でたいそう疲れますね。
わが家の猫も今回怪我をして初めてエリザベス・カラーをつけることに。
とても不憫でした^^
あまり食べてくれないし水も飲めなくて。
ここでは、エリザベス・カラーをつけての生活の問題と対策、慣れる時期について、外し方、水の飲ませ方のコツなどやってみて良かったこと、調べたことをご紹介します。
同じように不安な時期をお過ごしの方に少しでもお役に立てば幸いです。
エリザベス・カラーつける訳
【目的】猫が傷をなめないようにつける。
【理由】何故なめちゃいけないの?
・糸をかみ切るから
・縫い口の皮膚を傷つける
・ばい菌が入る
縫ってもらった翌々日くらいまでは、あまりなめません。でもちょっと良くなって来るとさかんになめなめカミカミ。
・・・獣医さんによると猫も人間と同じ。傷が治りかけなのでムズムズかゆいんですね。
縫い口がふさがらない内になめなめカミカミするのはだめ。治りかけの皮膚を傷つけ糸をかみきってしまいます。
✔糸、かみ切っちゃいました
実は縫い口がふさがっていれば糸を自分で取ってしまっても大丈夫。
前回避妊手術の時は保護服をつけ「糸はその内自分で取ってしまうから」と再診も不要でした。(違う獣医さんなので方針も違いました)
実際に、保護服がゆるくなった5日目ころから時々なめていたようです。
なめないように保護服をきつくしましたが、7日後に保護服をはずしたら縫い口はふさがり糸もどこかになくなっていました^^
*縫い口がふさがっていても皮膚が傷つく可能性があります。ばい菌も入りやすくなるのであまり早くなめさせるのはやめましょう。
エリザベス・カラーの問題と対策
イギリスのエリザベス女王1世(16世紀の人)の首のカラーが由来のこのカラー、猫は嫌いです。
問題:猫はカラーが嫌い
1身体感覚が変わる
2食器から食べられない
3おしりもなめられない
1)カラーに身体感覚が慣れない
慣れるまでに3日ほどかかりました。
これまでどんな所も上手にすり抜けていた猫。
カラーをつけると頭のサイズが上下左右に2倍位になります。そこで今までどおり進もうとするとあちらにひっかかりこちらにひっかかり。
わが家の猫は手の傷を縫ってもらった後、いつもの寝場所に寝ていて寝返りして落ちてしまいました。落ちる時もカラーがぶつかってなかなかすごい音が。
痛み止めで無くなっていた痛みがぶり返してしまいましたが、何よりも自分に自信を失ったように見えました。
カラーがテーブルの足などにひっかかったら首をふって向きを変えるといいことがわかるまで4日ほど。それまではひっかかったらその方向に進むのは諦めていました。
2)食器から食べられない、水を飲めない
カラーが高いので食器に口が届きません!
食器を持って食べさせたらうまくいきました。でも水を飲むのには最適の高さがあるようで、位置が高すぎてむせ、食べたカリカリを吐いてしまいました。
その後ぐったりと10時間くらいお休み。病院で疲れた身に吐くのはこたえたようです。
獣医さんからは「(背の)高い食器がいい」と聞いていたので深い器に入れましたが飲みません。深いのではなく、背が高くて適度に深い食器だったんですね。
そこで、脚付き食器を購入。
カラーをつけたままスムーズに飲んだり食べたりできるようになって安心しました。
脚付きウォーターボウルはフード用より高さが低いです。猫が水を飲むには喉が床と平行になるといいからだそうです。
・・・水を満々と入れると小柄の猫は水の位置が高くて飲みにくくむせやすいようです。我が家の猫は半分くらい入れたら飲みやすくなったようでした。
アマゾンなどネットでは近所のペットショップより700円ほど安く手に入ります。でも到着に3日ほどかかるのでひとつ目はペットショップで、替えの二つ目をネットで買いました。
脚付きフードボールはこんな形。怪我した初めの頃はチュールを小皿に入れ、皿をもって食べさせていました。そこで急ぐ必要がなくネットで注文しました。
脚付き食器は、体をかがめるのがつらくなった高齢猫にも理想的。でも若い猫も脚付きにしたらもりもり食べるようになったという方も多いです。
・・・わが家の猫も食が細かったのですがたくさん食べるようになって、嬉しいような悲しいような。まんまる猫になったらどうしましょう。
3)おしりや体をなめられない
猫は体をなめることで空気の層を作って体を保温したり、逆に体温を下げたりしています。それに汚れを落としたり匂いを消したり、精神安定にもなっていますね。
これができないのはちょっとしたストレス。
初めの2日間
カラーを外して体をなめさせました。縫ったところをなめそうになるとすぐカラーをつけました。ちょっとだけでもなめて猫は精神的にも落ち着いたようです。
傷が良くなってくると
真っ先に傷口をなめます。おまけにカミカミします!
そこでカラーを外すのはやめ、おしりは拭いてあげ体は軽くブラッシングしたりなでてやりました。
またいつもかゆい耳やカラーをしている首回りをかいてほしがるので、3分~10分くらいかいかいしました。
*自分ではエリザベス・カラーの上から一生懸命なめていました(エリザベス・カラーを^^)。気持ちが安定したようです。
✔カラーって絶対外しちゃダメ?
縫い口をなめないなら、飼い主が見ている時にしばらくカラーを外すのは全く問題ありません。
カラーも汚れますから、毎日取り外してアルコールスプレーなどで汚れを取りましょう。
なめるようならすぐカラーをつけましょう。縫い口がかゆくてなめたがる頃には、こちらもカラーのはめ方が速く上手になっています。
おしりを洗う
コットンにぬるま湯を含ませておしりを拭いてティッシュで軽く水気を取りました。
猫はおしりを触られると初め逃げますが基本的に好きなようです。ぐるぐる言ったりしますよ。
ブラッシング
体はブラシを軽くかけました。短毛なので日頃全くブラッシングはしませんが体の毛が潤いをなくし硬い感じになっていたので。
あまりうれしくなさそうでした。
✔猫にお留守番させるとき
獣医さんからは、カラーをつけてのお留守番は、家具の少ない部屋、段差の少ない部屋に入れておくよう勧められました。
ケージよりストレスが少ないですよね。
高い棚などがあると猫はこれまでの感覚で登ってしまいます。
飛び降りる時に縫い口に負担をかけるのでソファ位の高さまでの家具にするようにとのことでした。
病院から帰ったら、猫は前のように家を動きまわり高いところに登って、エリザベスカラーがひっかかって、1mくらいのところから落ちてしまいました。
足の痛みが抜けるのに時間がかかりました (>_<、)
カラーに慣れるのはいつ?
4日目に入る頃には慣れてきました。1週間たてばくいくいと首をふってどこでも歩けるようになりました。
飼い主も、おしりを清潔にする以外は心配なこともなくなりました。
賢いねこさんならもっと早いかもです。
✔選べるなら保護服が楽
獣医さんによっては、カラーも保護服もつけないこともあるようです。一番楽ですね。
また避妊はおなかの傷なので保護服でも大丈夫です。
・・・わが家の猫も避妊手術では保護服。
苦労がありませんでした。もし選べるなら保護服を出してもらえる病院の方が、猫も飼い主も楽に過ごせると思います。
でもいいお医者さんであることが第一なので、口コミ重視で決めましょう。
カラーとのお別れ!
抜糸が2週間後。でも、病院で診てもらうと、縫ったところにまだ赤い部分がありました。
そこで、後3・4日エリザベスカラーをつけ、それから外して1週間様子を見ることになりました。
先生からは、もしじゅくじゅくしてきたら、もう1度通院するようにとの指示。
この後、おしりがうんちの後で赤くなったのでカラーを外したところ、念入りに力いっぱいなめていました。
その後またカラーをつけて、3日後。めでたくエリザベスカラーとお別れできました!
縫った日から数えて18日目でした。
終わりに
エリザベス・カラーをつけていると不憫で飼い主もつらいもの。
でもやっぱり猫には自然治癒力も順応性もあって、3・4日もすればカラーをつけて生活できます。
初めの2日位が猫も人間も大変。でも、何かあったらまた病院に行けば大丈夫。
療養中は心配でかわいがってあげたので、今は前よりちょっと甘えん坊になってしまいました。
頑張ってくださいね!
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2週間ほど入院し、猫にお留守番してもらいました。大丈夫だったんですよ。
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