「冬」はいつから!気象庁で天文台で、旧暦で。最低気温や初雪は?

Kalabaha1969 [CC0], via Wikimedia Commons

木枯らしが吹き、霜が降りたり紅葉が始まると秋も終わり。

冬がやって来ます。

北西から冷たい季節風が吹き、放射冷却で夜は冷え込み、霜が降りて雪も降り始めます。

でもそれだけに、暖かい食べ物がおいしくて。クリスマスやお正月、スキーシーズンもやって来ますね。

ここでは、

冬の期間(気象庁、天文台、旧暦で)
・冬の気温
初雪の時期

についてご紹介します。

1冬はいつから:定義

冬の定義は気象庁、天文台、旧暦(月切り・節切り)で違います。

気象庁の定義が一番ふつうに使われ、違和感が少ないようです。11月が終わる頃は初冬、3月は寒くても春と感じますね。

ただ、2月の「立春」はテレビでさかんに放送するので、その時期に小学生に季節を聞くと、みんな「春」と答えます。

1)気象庁の定義

気象庁の冬
12月~2月

気象学では12月から。暖冬などの基準もすべてこの期間です。

2)国立天文台の定義

国立天文台では
冬至の瞬間~春分の瞬間まで
(2022年12月22日~2023年3月21日)

天文学では、季節は太陽の高さで決めます。*国立天文台が暦(春分などの二十四節気)を決めています。

3)旧暦の冬、二種

旧暦の冬には、「月切り」によるものと、「節切り」によるものがあります。

・・・旧暦は太陰太陽暦。月の満ち欠けで日付(太陰暦)を決め、季節とのずれを二十四節気(太陽暦)で調整しました。

「月切り」が月の満ち欠け、「節切り」が二十四節気によるものです。

旧暦 月切りの冬
:旧暦十月十一月十二月
(2022年10月25日~2023年1月21日)

・・・毎年、新暦での時期は変わります。

旧暦 節切りの冬
立冬から立春の前日(節分)まで
(2022年11月7日~2023年2月3日)

・・・ニュースなどで「暦の上では春ですが…」というときの「暦」は、「節切り」による部分です。

俳句の季語も、この節切りの季節によっています。

*二十四節気:太陽の高さで季節を24に分けたもの。農業などの目安になり、暦に書き込まれていました。

2冬の気温

1)気象庁の冬では

12月

東京では12月初めの最高気温は、平年で13.8℃。最低気温は、6.2℃です。*2021年からの新しい平年値では、2020年までの平年値5.6℃より、0.6℃上がってしまいました。

最高気温が15℃を切ったら、厚手のコートが必要です。朝晩はダウンの出番。しっかり冬です。

1月

日本が1年で一番寒いのは、1月下旬です。

東京は、1月16日から23日まで、最高気温が1年で一番低く、9.5℃。最低気温は18日から28日まで、1.1℃です。

からっ風が吹いたら、身を切られるような…。

2月

2月に入ると、気温はほんの少しずつ上がり始めます。2月28日には、東京は平年で最高12.0℃、最低3.2℃

まだまだ寒いのですが、もう寒さには慣れていますし、2月中ごろからは「春一番」が吹いて、梅も開花。気分は春めいてきますね。

新潟など豪雪地帯は、2月・3月が雪本番です。

 

2)旧暦 節切り(二十四節気)の冬なら

旧暦「節切り」の冬の始まり、立冬は、例年11月7日か8日です。

東京11月7日の最高気温は平年で18.3℃、最低は10.5℃。昼間は18℃以上になって、冬というには、まだまだ早い気がしますね。

でも11月終わりには、最高14.2℃、最低6.4℃と、3週間ほどで気温は4℃ほども下がります。

旧暦が使われていた江戸時代は、小氷期でした。立冬の頃でも、現代よりもぐっと寒かった可能性があります。

 

3初雪はいつ?

東京より福岡が早い!

福岡は南の九州なのにどうして?と思いますが、福岡日本海側

気候は太平洋側気候ですが、やはり直に日本海に面していますから、福岡には北西の季節風が吹き付けます。

新潟や金沢と同じで、東京など太平洋に面した地域より早く初雪が降るんですね。

初雪の平年日

札幌  11/1
東京   1/3
横浜 12/15
新潟  11/26
名古屋 12/22
大阪  12/26
福岡  12/18

*2021年からの新しい平年値では、それまでより数日遅れた地点が多いです。

東京は、大阪・名古屋より遅い

東京は、大阪より遅く、太平洋に面した名古屋より遅く、年が明けてから。

東京23区の人口は名古屋市の4倍以上。温暖化ヒートアイランドがダブルで影響を与えているようで、初雪の時期がだんだん遅くなってきています。

でも、1月3日頃ならちょうどお正月。小雪が舞う中の初詣もいいですね。

 

✔冬の生き物

最低気温が5℃以下になると、虫や動物の多くが冬眠します。

土の中にもぐったり、風が吹かないところにじっとしていたり。冬眠から目覚めるのは、早くて3月。

↓テントウムシも冬眠

 

まとめ

の定義は大きく分けて三つ。

1)気象庁:12月~2月
2)国立天文台:立冬の瞬間~立春の瞬間
3)旧暦では、
・月切り:十月・十一月・十二月
・節切り:立冬~立春の前日

立冬の頃から11月下旬にかけて、気温はぐんぐん下がります。

よく晴れて空気は澄んでいますが、放射冷却で夜はさらに冷え込んだり、からっ風が吹いたり。日本海側にも、雪が降り始めます。

暖かくしてお過ごしください。