秋本番から冬、天気予報などでよく耳にする「放射冷却」現象。
いかにも冷たく寒くなりそうですね。どんな意味なのでしょう。
ここでは、放射冷却について
・意味と仕組み
・熱の放射とは
・放射冷却が起きやすい天気
などについてわかりやすくご紹介します。
放射冷却とは
夜は、昼間よりも気温が下がって、涼しく寒くなりますね。
これが放射冷却。
1年中起こっている現象です。
意味と仕組み
放射冷却とは、
夜になって、地面が熱の放射で冷たくなること。
↓
地面が冷たくなると、
地面に接している空気も冷やされて、気温が下がる。
物体は、すべて、その温度に応じた熱を放射しています。
昼間は、太陽から熱が放射され、地面があたためられます。あたためられた地面も、熱を放射しますが、太陽の熱が大きいので、気温が上がります。
夜は、太陽からの熱がなくなりますが、地面からの熱の放射はつづき、気温は下がります。
冬には、もともとあまり暖まっていない地面が、夜も熱を放射するので、地面の温度はさらに下がります。
接している空気の温度もさらに下がって「放射冷却で冷え込み」ます。
熱の放射とは
手のひらを手首の上にかざしてみましょう。3cmくらい離れていても暖かく感じますね。
これは手が熱を放射しているから。手のひらの熱は、さわっていないのに直接手首に伝わっています。
このように、物はすべて熱を放射していて、離れたところのものを直接暖めます。
1億4千9百万キロのかなたから地球を暖めます。
さわらなくても!暖かい。
![](https://hanasjoho.com/wp-content/uploads/2017/01/965953-278x300.jpg)
地面が気温を決める
太陽の熱は、大部分が地表に吸収されて、地面を暖めます。
日が差すと空気が暖まって気温が上がるのではなくて、地面が暖まってそれが空気に伝わって気温が上がるという仕組み。
気温を決めるのは、地面の温度です。
夜に冷却するわけ
地面は、昼も夜も熱を放射しているのですが、
地面が気温を決めている
空気は温まりにくいので、夏の日中には、地面に近い方が温度が高くなっています。
夏に、散歩中の犬が、熱中症になりやすいのはこのため。
冬の夜はその逆。地面に近いほど温度は低くなります。
お花見で、夜桜を見ながらの宴会。ブルーシートを敷いて座ったらとっても寒いですよね。
これも放射冷却。地面近くは、天気予報での気温(1.5mの高さの気温)より5℃ほど低くなることもあります。
放射冷却が起こりやすい天気
放射冷却現象で冷え込むのは、晴れて、風が弱いとき。
終わりに
放射冷却で冷え込みがきつくなるのは、晴れた秋・冬の夜明け。
太平洋側は晴れる日が多く、放射冷却で冷え込むことも多くなります。
朝早い通勤・通学は寒さがこたえますね。しっかりマフラーにくるまって、防寒しましょう!