2020年12月~2021年2月「冬の寒さ」|ラニーニャで今回も寒冬、大雪に?

昨冬(2019~2020年の冬)は、東日本・西日本で、平年より2℃以上も高い記録的な暖冬でした。

この冬は、反対に、東・西日本はラニーニャで寒くなる可能性もあります。

10月下旬、近畿では木枯らし1号が吹き、コバルトブルーの秋晴れの空がみられるようになりました。2年吹かなかった東京も、今年こそ!

 

ここでは、2021年冬(今年2020年12月~来年2021年2月)の「冬の寒さ」について、

・「ラニーニャ」の冬の特徴と今年の予報
前回のラニーニャの冬の寒さ

などについて、ご紹介します。

1.ラニーニャの秋・冬の特徴と、今年の予報

気象庁のエルニーニョ監視速報(10/9)によると、

今後冬にかけて、ラニーニャ現象が続く可能性が高い(90%)。

とのことです。

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エルニーニョ」だと暖冬、「ラニーニャ」だと寒冬、になることがあります。

ただ、ラニーニャが発生しているときの気温は、秋、冬それぞれで平均してしまうと、統計的に有意な傾向がありません。

時期と地域によって、気温や降水量など、平年との差が有意になるところが出てきます。

 

1 秋平均・冬平均では、有意差なし

―秋(9~11月)の平均

9~11月の平均気温は、ラニーニャの年とそうでなかった年に、有意な差はありませんでした。

日本は、平年より高かった確率43%、低かった確率43%。

西日本は、高かった確率50%、低かった確率29%。

今年の予報では

今年の1か月予報(10/15)でも、11月13日まで、全国的に平年より高い予想になっています。

 

✔温暖化、でも長い目で見ると?

世界気象機関(WMO)は、今年2020年9月の世界の平均気温は、9月としては史上最高だったと発表しました。

1月から9月は、2016年に次いで史上2番目に高温だったとのことです。

9月の高温のトップ10は、2005年以降に出現。長期的な温暖化の傾向が続いているとしています。

September was the warmest on record

 

産業革命後という短い期間では、地球は温暖化しています。でも長い目で見ると、地球は現在、氷河期の中の「間氷期」にあります。

地球科学者の鎌田浩毅さんによると、

・・・地球温暖化問題とは、地球が寒くなりつつある最中の局所的な温暖化なのである。

鎌田浩毅『地球の歴史(下)』(中公新書2019年4版)p.220-221

とのこと。

ただ、間氷期は長くて2万年、今1万年を過ぎて、ふたたび「緩やかに氷期に向かいつつある時期」という長大なスパン。

長くても100年ほどの寿命しかない人間には、やはり目先の暑さ寒さが気になってしまいます。

2 10~12月、東日本は低温傾向

11月を中心とする10月~12月の平均では、ラニーニャの年とそうでなかった年を比較して、有意な差があったのは次のとおりです。

ラニーニャの年は、

日本(10月~12月)
低温の傾向
西日本(10月~12月)
降水量が少ない傾向
沖縄・奄美(10月~12月)
:日照時間が少ない傾向

晩秋の11月を中心とする10月~12月の平均になると、日本は平年より低かった確率が、57%に上がり、統計的にも有意な差がでます。

秋が深まると、東日本は、平年より寒い可能性が高くなります。

西日本は、有意な差はありませんが、平年より高い確率が9~11月の50%から14%に下がっています。

今年の予報では

今年の気象庁の、1カ月予報(10/22)では、11月20日までは、東・西日本は「平年並み」40%「平年より高い」40%の予想です。

が、12月になると、3カ月予報(10/23)では、東・西日本は「平年並み」「平年より低いともに40%となります。

↓12月 東・西日本は水色

 

東京では、昨年、一昨年と、2年続けて木枯らし1号が吹きませんでした。今年は吹くかもしれませんね。*近畿は、今年10/23に吹きました。

「木枯らし1号」定義と条件|東京・大阪、その他の地域で

3)11~1月 低温で雨少なく、よく晴れる地域も

12月を中心とする11~1月の平均では、ラニーニャの年とそうでなかった年を比較して、有意な差があったのは次のとおりです。

ラニーニャの年は、

日本の太平洋側(11~1月)
低温で、雨が少ない傾向
西日本の太平洋側(11~1月)
雨が少なく晴れる時間が多い傾向
西日本の日本海側(11~1月)
:晴れる時間が多い傾向

低温になって、降水量も少なくなれば、山陰でもスキーができますね。(コロナはありますが…。)

-1.東日本は低温、他も?

東日本が平年より有意に低温という傾向は、12月を中心とする11月~1月の平均でも続きます。

西日本も、有意差はありませんが、平年より低かった確率が50%に上がります。

-2.雨少なく、晴れ多い

この期間には、降水量と日照時間でも、平年と有意な差がでる地域があります。

降水量:雨が少ないところ

11~1月、東日本の太平洋側と西日本の太平洋側は、有意に降水量がなくなっています。

日照時間:晴れの多いところ

日照時間は、北日本の太平洋側と、西日本の太平洋側及び日本海側で有意多くなっています。

4)12~2月、春へ

―冬(12~2月)の平均

1月を中心とした12月~2月の平均は、冬の平均です。

12~2月の平均気温も、低かったことが多いのですが、有意な傾向とはいえませんでした。

東日本は、平年より高かった確率15%、低かった確率は46%。

西日本は、高かった確率15%、低かった確率は46%。

この3カ月の平均では、ラニーニャでない年との気温の有意差はありません。

春になっていく1月~3月の平均でも、気温や日照時間に有意な傾向はありません。

ラニーニャによる寒さへの影響は、1月くらいまでが大きいということでしょうか。

*12~2月は、日本の太平洋側で、日照時間が「平年並みか多い」確率が有意に高くなります。

**また、北日本太平洋側・東日本日本海側・沖縄奄美で、降水量のみ、有意に少なくなります。新潟などのスキー場に、影響が出る可能性もあるのでしょうか。

2.前回の「ラニーニャ」の冬の寒さ

エルニーニョとラニーニャは、基本的に交互に起ります。

2018年の秋から2019年の冬は、エルニーニョ。暖冬でした。その前年の2017年の秋から2018年の冬が、直近のラニーニャになります。

2018年ラニーニャの冬

期間としては、2017年12月~2018年2月。

2018年ラニーニャの冬
1)寒く、
2)よく晴れ、
3)大雪が降った。

1)気温:寒かった

気象庁の「冬12~2月の天候」によると

全国的に、気温が低かった

日本付近に強い寒気の流れ込むことが多かったため、全国的に冬の気温が低く、特に西日本では 32 年ぶりの寒い冬となった。

北海道の一部を除いて、全国が水色ベース。青い地域(中国・四国・九州など)では、平年より1℃以上低くなりました。

 

この冬の最低気温は、
東京:1月25日 -4.0
名古屋:1月27日 -3.9
大阪:1月25日 -2.5℃

2)日照時間:よく晴れた

太平洋側は、平年よりも晴れの時間が長くなりました。

東日本太平洋側では、日照時間がかなり多かった

冬型の気圧配置が卓越したため、冬の日照時間は東日本太平洋側ではかなり多 く、西日本太平洋側でも多かった。

―気象庁「冬12~2月の天候

もともと1年中で、冬はいちばん晴れる時期。太平洋側は晴れが多く、日本海側も平年並みか、多いところもありました。

3)大雪が降った

12月から2月にかけて、日本海側(北陸)を中心に、関東・関西でも大雪がふりました。

まとめて「平成30年豪雪」と呼ばれます。

寒気のピーク時には大雪となった所もあり、日本海側を中心に多くの地点で最深積雪が平年を上回りました。

ー気象庁「平成30年冬の天候の特徴とその要因について~異常気象分析検討会の分析結果の概要~」

東京でも、1月22日には大雪。積雪23㎝でした。

新宿御苑など池の水は凍り、まっ白い雪が積もりました。楽しんだ方も多いでしょうね。

ただ、急な雪で、交通は混乱。苦労した方が多かったかもしれません。この日の最高気温は5.3℃でした。

この寒波で、さいたま市では、1月26日の最低気温がー9.8℃。2020年秋現在でも、観測史上最低の気温です。

関西の雪は、日本海側。

大阪は、1月に雪やみぞれが降った日が7日間もあったのですが、積雪には至りませんでした。

気象庁の異常気象分析検討会の分析結果の概要では、大雪の要因として

・偏西風が南に蛇行して、冬型の気圧配置が強まった
・偏西風蛇行の一因として、ラニーニャ現象の影響

などがあげられています。

 

まとめ

2021年の冬は、平均すると、北日本は「平年並みか高い」。東・西日本は「ほぼ平年並み」。

ただ、過去のラニーニャの年には、10月から1月にかけて、日本は有意に気温が低い傾向がみられました。

気象庁の予報でも、10月から11月初めまでは、全国的に高温ですが、11月から「平年並み」の寒さになっていく見込みです。

コロナの下での寒い冬。暖かくしてお過ごしください。

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