2018年夏は、「平成30年7月豪雨」に始まり、7月は東日本・西日本で記録的な高温になり、9月にかけて台風、地震など災害がつづきました。
また10月に入ってからも、東京・大阪などでは、32℃を超す真夏日がありました。
ここでは気象庁の報道発表などから、「2018年夏の暑さ」についてまとめています。
2018夏の暑さまとめ
東・西日本は記録的高温
気象庁の報道発表「夏(6~8月)の天候」によると
・東・西日本は、記録的な高温となった
「夏の平均気温は東日本で+1.7℃と 1946 年の統計開始以降で最も高くなり」ました。
夏(6月~8月)の気温:平年差
「6月~8月の地域平均気温経過図」では、平年との気温差を見ることができます。
ピンクの部分が、平年より気温が高いです。
・北日本は、高い時期も低い時期もあります。平均すると、0.6℃平年より高くなりました。
・東日本は、特にピンクの盛り上がりがめだちます。平均すると+1.7℃。7月に限っては、平年より2.8℃も高くなりました。
図では、平年より低い期間がありませんね。6月から8月半ばまで続いています。
暑かったですね!
・西日本も、平年より涼しい期間は多くはありませんでした。平均すると、1.1℃平年より高くなっています。7月は、平年より1.6℃高くなりました。
最高気温
歴代日本一
熊谷市(埼玉)2018年7月23日
41.1℃
2018各地の最高気温
名古屋は、ついに最高気温40℃を超えてしまいました。
7月31日:最高33.9℃(歴代24位)
*北日本は、二重の高気圧の影響を受けずにすみました。歴代1位は1994年の36.2℃。
7月23日:最高 39℃(歴代3位)
〃 最低気温の最高28.5℃
*歴代1位は、2004年の39.5℃。
8月3日:最高 40.3℃(歴代1位)
8月6日:最低気温の最高28.8℃
*名古屋の歴代2位は、同じく2018年8月5日39.9℃
7月19日:最高38℃(歴代12位タイ)
7月23日:最低気温の最高28.4℃
*最高の最高気温は東京・名古屋より低くても、大阪としては、歴代12位タイという結果。いつものように暑かった…
7月20日最高38.3℃(歴代1位)
8月22日最低気温の最高30.5℃
*歴代2位は、同じく2018年の8月21日38.1℃。
*福岡は、8月21日の朝8時に30℃を超えてから、23日の夕方6時まで34時間ほど、ずっと30℃以上が続きました。福岡は、宮崎よりも、鹿児島よりも、暑いです。
真夏日・猛暑日・熱帯夜日数
真夏日
「真夏日」は、最高気温が30℃以上の日。*猛暑日を除く。
東京は、真夏日が突出して多いです。でも、猛暑日を加えると86日間ですから、他都市よりは暑くありません。
*6月~8月に限らず、年間で計数しています。
名古屋:47日(〃83日)
大阪:48日(〃75日)
福岡:60日(〃76日)
*名古屋は、5月に真夏日が3回ありました。
*東京・大阪・福岡は、10月に入ってから真夏日がありました。
猛暑日
「猛暑日」は、最高気温が35℃以上の日。
名古屋は、東京・大阪に比べて、猛暑日はずば抜けて多く、熱帯夜も一番多くなっています。
名古屋:36日
大阪:27日
福岡:16日
熱帯夜
「熱帯夜」は、夜間の最低気温が25℃以上のとき。
名古屋:49日
大阪:43日
福岡:53日
名古屋の暑さ、なぜ?
めちゃんこ暑かった名古屋。どうして、こんなに気温が上がるのでしょう?
名古屋気象台の東海地方特有の天候の特徴-東海地方-(解説)によると、
…東海地方で、夏に高温になるときには「フェーン現象によるあたたかい気流の影響」があり、また内陸部では「強い日射により気温が上昇」するそうです。
↓東海地方で高温時の気温上昇の特徴
フェーン現象では、山を下るときには、高度が100m下がるごとに、気温は1℃上がります。ーはれるんライブラリー「フェーン現象ってなに」
鈴鹿山脈を越えて吹いてくる風が、山を下るときに、フェーン現象で100mあたり1℃気温があがるとすると、風下の名古屋付近は、ぐんぐん高温になってしまいますね。
日本が酷暑になったわけ
日本に、蒸し暑い夏をもたらす太平洋高気圧。ハワイあたりに中心があって、東は日本、西はアメリカ西海岸まで広がります。
2018年は、さらに、東からチベット高気圧が張り出してきて、一時は日本上空で二つの高気圧が重なっていました。
↓7~9月の予想図
日本は、「あつい布団を2枚かぶった状態」といわれていましたね。
2018その他の特徴
7月は、記録的な高温に加え、豪雨と異常気象がつづきました。
*異常気象とは「それぞれの場所で、30年に1度くらいしか経験できないほど、めったおきない大気の現象」-『これは異常気象なのか』保坂直紀
豪雨
・「平成 30 月 7 月豪雨」など、全国各地で大雨が発生した
ー気象庁「夏(6~8月)の天候」
6月29日に発生した台風7号は、日本に上陸はしませんでしたが、梅雨前線に影響。西日本を中心に、死者224人という大きな被害をもたらしました。
台風
台風は、9月終わりまでに5個上陸。上陸の平年値は2.7個ですから、平年より多くなっています。*2014年から昨年2017年までは、毎年4個(2016年は6個)上陸。
観光地の京都でも、伏見稲荷の千本鳥居が傾いたり、貴船神社など参拝ができない状態になったり、背割堤の桜が倒れたり、たくさんの被害がでました。
関西空港がマヒしてしまったのも、ショッキングでした。
終わりに
2018年夏は、豪雨・酷暑・台風・地震と災害が多い期間でした。
お元気でお過ごしください。