京都で、1か所だけ梅をみるなら「城南宮」へどうぞ。
城南宮はその名のとおり、京都駅の南にあります。北側にある御所や清水寺、祇園などとは反対側ですね。*京都の南を守護する「朱雀」の位置にあるんですよ。
でも、しだれ梅や苔のうえに散る椿の美しさ、神社のたたずまい、巫女さんやお菓子のかわいらしさは京都でいちばんにおすすめ。
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ここでは、城南宮の梅の
・「しだれ梅と椿まつり」
・混雑やアクセス
などについてご紹介します。
見頃と開花状況
城南宮のしだれ梅が、特に美しいのは、ピンクや白の梅の花が咲く下には、緑の苔(こけ)があるから。
さらに、その苔の上に、赤い椿の花が散って、息をのむ美しさです。
1)開花と見頃
:2月中~下旬
見頃
:2月下旬~3月中旬
満開
:3月上旬
2月下旬ころから、150本のしだれ梅が咲き誇ります。
ただ気温が高くて、2月終わりには梅も終わりに近づいたこともありました。
2)散り初め:花びらのじゅうたん
城南宮では、散り始めてからもフォトジェニック。散り敷いた梅の花びらと椿の落花のきれいなコラボが始まります。
:3月中旬
散り初めの数日間は、「終わり」と表示されていても、梅の花びらが散り敷いて、とても美しい時期があります。
強い風が吹いたあとや、雨の日の翌日がねらい目です。
3)現在の開花状況
2月10日 咲き始め。15日 五分咲き。17日 見ごろ。
2月26日 見ごろつづく
「しだれ梅と椿まつり」
おまつり期間中は、巫女さんの「梅が枝神楽」が奉納されたり、植木が売られたり、お抹茶をいただけたり。
きれいにすがすがしく参拝、梅見を楽しむことができます。
1日程・料金
「しだれ梅と椿まつり」
日程
2月18日(日)~3月22日(金)
神苑拝観時間
9時~午後4時30分(受付は午後4時に終了)
拝観料
大人(高校生以上)1,000円
小・中学生600円
拝観料が上がりました。
…でもすべてが値上がりしている今、梅も椿も苔も、とても大切に手入れされているので仕方なし!ですね。
2「梅が枝神楽」と「花守り」特別授与
1)「梅が枝神楽」とは
神楽舞は「神慮を慰める」もの。
巫女さんがもつ神楽鈴には、
「清々しい音色で参拝者を敬虔な気持ちにするとともに参拝者を祓い清め、神霊の発動を願うもの」ー神社庁
という意味があります。*神社でお参りのときに鳴らす大きな鈴と同じ。
「梅が枝神楽」では、巫女さんが、紅白の梅の枝と鈴を持って神楽を奉納します。
巫女さんて、女性の一生のうちでほんの短い間だけの「素」で「清」な美しさがあります。
2)梅が枝神楽の日程
:神楽殿表舞台
期間
:2月18日(土)~3月22日(水)
*「しだれ梅と椿まつり」期間中
時間
平日:午前10時
土日祝:午前10時と午後3時
3)「花守り」特別授与
「花守り」をいただくと、巫女さんが一人ひとりを対象にお神楽を奉納し、神楽鈴でお祓いしてくれます。
一人ずつなんて感激ですね!ご利益も大きそうです。
花守りは、梅、藤、菊の時期に特別に授与されます。「梅の花守り」には、梅の花が描かれています。
「梅の花守り」
初穂料:1,000円
ご利益:美容と健康、招福
3おすすめ体験
1)写真を撮ろう!
神苑には「春の山」「平安の庭」「「室町の庭」「桃山の庭」「城南離宮の庭」の5つの庭園があります。
しだれ梅があるのは「春の山」。
メジロ(目白)も飛んでいます。ちゅちゅちゅ?といった鳴き声が聞こえたら、探してみてください。梅にぴったり、とてもかわいいです。
脚立や自撮り棒などは禁止されています。
ポスターなどでみる梅と椿と苔がコラボしている場所では、みんなが立ち止まって撮影します。
みんな写真を撮りたいので、前の人が撮り終わったら交代する感じで、お互いを思いやってスムーズにすすんでいます。
2)抹茶と和菓子
ちょうど歩き疲れたあたり、桃山の庭と室町の庭の間にある茶席「楽水軒」。
例年は、ここで巫女さんがお抹茶と和菓子を供してくれます。
お茶とお菓子は、一度神さまにお供えしたもの。清浄にされ、神さまのパワーが込められています。
料金は300円。
お菓子は、ピンクの梅の形。ゼリーのような層があって、外は少しだけ固い砂糖の層になっています。
京都の和菓子屋さん「鶴屋吉信」製。やさしく甘いお菓子です。
ほっと幸せになります。
3)参道で和菓子
椿餅は、毎日出るわけではありませんが、出ていたらぜひ!
椿餅
参道では、松甫堂という和菓子舗が「椿餅」を販売。白玉椿をかたどったあんころ餅(ころもは道明寺)です。
2個で650円。
9時30分~16時30分の販売ですが、売り切れ次第終了。(午後にはもうない、ということもありました。)
2月17日~3月11日は、毎日出店予定です。その他の日の出店スケジュールは、城南宮 しだれ梅と椿祭りで確認ください。
せきもち
西の鳥居を出た向かい側には「おせきもち」という和菓子屋さんがあります。お餅にあんこがのった「せきもち」やおはぎなど、抹茶と一緒にいただくこともできますしおみやげにも。
*お休み:月・火曜
4)手水とおみくじと絵馬
-手水(菊水若水)
奈良東大寺二月堂で、3月に行われる「お水取り」。
若狭の神さまが、(福井県から)地下の水脈を通じて、東大寺に水を献上。これを東大寺の若狭井で汲むのが「お水取り」です。
この水脈が、城南宮の手水舎の下を通っていると考えられているんです。
手水舎に湧き出す水が「菊水若水」。病気平癒の霊験あらたかとされていて、飲んだり持ち帰る人もいます。
-おみくじには「大大吉」あり!
「大大吉」のおみくじの運勢は「八方障りなし」(どの方角でもまったく問題なし)。方除(ほうよけ)神社ならではです。
ぜひ引いてみて下さい。当たりたいですね!ほかにも「吉凶交交」(吉と凶がこもごも)など面白いですよ。
小さくてかわいい馬の形をした「神馬みくじ」もあります。
-「一寸法師の絵馬」
「しあわせむすび」の文字とともに、一寸法師が描かれた八角形の絵馬。
一寸法師は、城南宮の近くの鳥羽の津で、お椀から上陸したんです^^そこで、一寸法師にちなんだ絵馬やお守りが授与されています。
一寸法師は、小さくても強い勇士。最後はおひめさまと幸せになりました。
参道沿い(すぐ隣)の芹川天満宮に絵馬舎があり、そこに掛けます。
5)方除のお守り
城南宮は方除(ほうよけ)の大社。
方除って、凶の方角に向かって何かをする時、その凶の作用を防ぐことです。
・・・平安時代には、貴族たちは縁起の悪い方角を避けるために城南宮で一夜を明かし、別の方向から目的地へ進みました。
そこで今も、増築・改築、旅行、転居などに方位の障りがないように祈願したり、お守りを授かったりします。
城南宮の「方除のお守り」は朱雀。きれいなお守りです。おみやげにもどうぞ。
✔京の都を守る四つの方位神
平安京の
・北を守るのが玄武(げんぶ 亀):上賀茂神社
・南が朱雀(すざく 鳳凰のような鳥):城南宮
・東が青龍(せいりゅう 龍):八坂神社
・西が白虎(びゃっこ 虎):松尾大社
中心が平安京(平安神宮)です。
4混雑の状況
梅が見頃で天気のいい土・日にはかなり混雑します。
↓2016年の3月5日は満開の土曜日でした。
・遠景を撮ろうとすると人が入ってしまい、梅にも人にも酔う感じ。
でも、みんなが「きれい」「来てよかった」と同じ言葉を。
今年2023年も、見頃の3月4日(土)5日(日)の人出が多そうですね。
基本情報とアクセス
【住所】伏見区中島鳥羽離宮町7番地
【地図】こちら
【拝観時間】9時~16時30分*受付16時まで
【拝観料】無料 *神苑:大人600円
【問合わせ】075-623-0846(社務所)
【公式サイト】城南宮
参拝者専用駐車場
【収容台数】
:平日160台
:正月・行事期間 200台
【時間】9時~17時
【料金】無料
*「しだれ梅と椿まつり」中、特に見頃の土・日には満車で空き待ちが続きます。
・京都駅から:「らくなんエクスプレス」で15分。市バス19系統で22分。1時間に4本ほど。
・阪急・京阪から:地下鉄で「竹町駅」まで行きましょう。
竹町駅からのバスは少ないので元気な方は15分ほど歩いた方が早く着くでしょう。
✔おすすめアクセスはこちら
まとめ
城南宮のしだれ梅は、ていねいに手入れがされていて、梅に落ちた椿の花、若緑の苔も美しく、梅が散り始めても、とてもきれいです。
「しだれ梅と椿まつり」は2月18日(土)~3月22日(水)。満開の見頃は、2月下旬から3月上旬ころ。
よい梅見になりますように。