「年越しそば」の意味と由来! いつ食べるのが正しいの?

年越しそば、毎年いつ食べていますか。

夜12時の新年に向けてつるつる?おいしいお蕎麦屋さんで、家族で混雑を避けて昼前?

そもそも何でおそばを食べるんでしょう?

 

ここでは、年越しそば意味と由来、食べるべき正しい時間についてご紹介します。

年越しそばの意味

「年越し」は古い年が終わって新しい年が始まること。大晦日の夜をいいます。

 

年越しそばとは

・大晦日に食べると縁起がいいとされるそば

 

年越しそば

 

年越しそばの由来

1)由来

18世紀から19世紀(江戸時代)には、大晦日にそばを食べる風習が江戸にも大阪にも根付いていたようです。

 

初めは商家の三十日蕎麦

初めは、江戸の商家に、毎月最後の日(三十日)に三十日蕎麦(みそかそば)といってそばを食べる習慣があったんです。

商家では、月末には掛売り(後払い)のお金を集金したり棚卸しをしたりと奉公人は大忙し。

そこで仕事が終わったら、主人が奉公人たちにそばをふるまっていました。

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これが広まって、庶民も大掃除やお正月の準備をすませた大晦日の夜にそばを食べるようになったそうです。

 

栄養があったので人気を後押し

そばには栄養があって、その頃苦しむ人の多かった脚気(かっけ)という病気に効いたことも、人気が定着した理由でした。

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脚気はビタミンB1が足りないと起こる病気。末梢神経に障害が出て脚がしびれたり心不全で死亡したりしました。

当時はビタミンなどわかっていませんでしたが、そばを食べると脚気が良くなっていくので漢方では療養食とされていました。

そばの実

↑そばの実

*江戸では、庶民も玄米ではなく白米を食べていたためビタミンB1不足になっていたんです。そばはビタミンB1を豊富に含んでいます。

2)ご利益

そばが、縁起物として年越しに食べられ続けてきたのは、いくつものご利益があるとされるから。

1一年の厄を断ち切るそばは、そば粉が多いほど、ぼろぼろと切れてしまいます。

この切れやすさが「一切の厄を断ち切る!」とされて多くの人に好まれました。

五臓にたまった毒を取り除く*五臓:内臓
延命・長寿:そばは細く長いから。
金を集める:昔は金箔を作る時にそば粉を使っていたから。
健康:そば(植物)は、雨に叩かれても日をあびれば元気になるから。

 

年越しそば、正しい時間は?

実は、決まりはありません。でも、できるだけ年越しそばらしい食べ方をしたいですね。

「年越し」の意味や「年越しそば」のご利益からは、大晦日のが正しい時間といえそうです。

正しい時間

:大晦日の夜
ただし午前0時を過ぎてはいけない

 

1)「年越し」の意味から:夜

年越しとは
・旧年を越して新年を迎えること。
・大晦日の夜、また節分の夜をいう。-広辞苑

世界中で、大晦日の夜には家族や親族が集まってパーティをしたり花火をしたりします。

・・・日本でもあちこちでで新年のカウントダウンをしますし、花火も上がります。

やはり年越しは夜です。

2)「年越しそば」のご利益から:夜

年越しそばの利益「一年の厄を断ち切る」を考えて、やはり大晦日のに食べましょう。

もし年越しそばを早く食べ終えてしまったら、新年を迎えるまでにまた厄を寄せ付けてしまうかも!?

 

3)年を越してしまってはいけない

年越しそばは縁起物。年内に食べないと、縁起が悪いとされます。

12時までに食べ終えましょう。

また、そばを残すと、新しい年は「金運に恵まれず、小銭にも苦労する」という言い伝えもあります。

それは避けたいですね。全部いただきましょう!

✔夕方までに食べるなら

神社やお寺に除夜の鐘をつきに行ったり、午前0時までに初詣に出かけるために、年越しそばを夕方までに食べる方もいらっしゃるかもしれません。

でも、大丈夫。年越しの行事初詣は、年越しそばに代わる立派な縁起物です。

よいお年をお迎え下さい。