「木枯らし1号」の定義と条件|東京で、大阪で。ほかの地域で?

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冬の訪れを告げる木枯らし(こがらし)。

ウェザーニュースは、2018年は、東京で10月末に木枯らし1号が吹くかもしれないと予想しています。

近年は、大阪で早く吹くことが多いですが、今年はどうでしょう?

 

木枯らし1号は東京と大阪(近畿)で条件が異なります。そしてほかの地域では発表されません。

ここでは、冬の訪れを告げる木枯らし1号について、東京・大阪の気象台の定義と条件をわかりやすく、またほかの地域の木枯らしについてご紹介します。

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木枯らしとは

1)意味と語源

秋から初冬にかけて吹く、強く冷たい風
---広辞苑

ー語源(名前の由来)

文字通り、木々の葉を散らして「木を吹き枯らす」から。からっ風が、土ぼこりや枯れ葉を巻き上げます。

「凩」とも書きます。「木」が風にすっぽり囲まれてしまっていますね。

2)木枯らしのでき方(メカニズム)

木枯らしは、北からの冷たい冬の季節風が、

日本海を渡るうちにたくさんの水蒸気を含み、

日本の山地・山脈にぶつかって日本海側に雨や雪を降らせた後、

太平洋側に吹き込む乾燥した風です。

 

木枯らし1号の定義と条件

1)定義

木枯らし1号の気象庁による定義は

季節が秋から冬へと変わる時期に、初めて吹く北よりの強い風
ー気象庁

2)東京・近畿の条件

木枯らしは全国の太平洋側で吹きますが、木枯らし1号が発表されるのは東京地方と近畿地方だけです。

はじめに、公式な定義をそのまま引用します。*太字は当サイトで強調したものです。

くわしくはその後で。

東京地方の木枯らし1号 気象庁天気相談所作成

東京地方における「木枯らし1号」は、下記の事項を基本として総合的に判断して発表しています。

1 期間は10月半ばから11月末までの間に限る。
2 気圧配置が西高東低の冬型となって、季節風が吹くこと。
3 東京における風向が西北西~北である。
4 東京における最大風速が、おおむね風力5(風速8m/s)以上である。       (ただし、お知らせには最大瞬間風速を記入する。)

大阪は、東京より期間が遅く始まり、当時まで続きます。

お知らせ  大阪管区気象台

[参考]近畿地方における「木枯らし1号」の発生日は、おおむね以下の目安を満たした最初の日を基本として総合的に判断しています。

1 期間 霜降(10月23日ごろ)~冬至(12月22日ごろ)まで。
2 気圧配置 西高東低の冬型の気圧配置。
3 風向・風速 北よりの風が吹き、最大風速8m/s以上
ただし、「お知らせ」への記載は最大瞬間風速。

3)条件をわかりやすく

公式な条件をわかりやすくすると...

(1) 期間

東京10月半ば11月末まで

10月半ばは15日から、というわけではありません。1988年には10月13日に木枯らし1号が発表されています。

 

近畿 2018年は
:霜降10月23日~冬至12月22日まで

近畿は東京よりも始まりが遅く、期間が長いですね。

近畿は大阪よりも遅く吹くのでしょうか?

 

過去30年の記録(1988年~2017年)-wikipediaをみると、東京が大阪よりも早く吹くというわけではありません。

・・・大阪より早かったことが10回、遅かったのが11回、同じ日だったのが8回でした。*近畿は1回吹かなかった年があります。

でも、近畿は過去30年(1988年~2017年)で5回、11月下旬から12月に木枯らし1号が吹きました。

東京は11下旬に吹いたのは1回だけ。ほとんど11月中旬までに吹いています。

 

(2) 気圧配置

東京・近畿ともに
西高東低の冬型

 

冬になると日本の西側、シベリアに冷たい高気圧が発生。

日本の東海、アリューシャン列島付近には低気圧が発生します。

そして、西のシベリア高気圧から冷たい空気が日本に向かって流れ込んできます。

↓2017年10月30日の天気図
(東京・近畿に木枯らし1号)

右にL(低気圧)左にH(高気圧)があります。

これが西高東低の冬型の気圧配置。

HからLにびゅうびゅうと風が吹き込んで、2017年の木枯らし1号となりました。

(3) 風向

東京・近畿ともに
:西北西~から吹く

 

(4) 風速

東京・近畿ともに
最大風速8m/s以上*ただし東京は「おおむね風力5(風速8m/s)以上」とされています。

最大風速は、気象庁の用語では10分間平均風速の最大値。

木枯らし1号では、単純にすると、10分間、秒速8m以上の風が吹き続けたことになります。

東京・近畿とも、報道では最大瞬間風速を発表します。

 

風の強さ:こんな感じ

(ビューフォート風力階級表から)

風速8.0mから
:木が揺れ始めて池にさざなみが立ち始める

風速10.8mから
:傘がさしにくくなる
大阪2015年13m/s

風速13.9mから
:風に向かって歩きにくい

風速17.2mから
:風に向かって歩けない
東京2014年17.3m/s
神戸2017年20.7m/s

風速20.8mから
:屋根瓦がとぶ

*2014年から2017年までで最大だった最大瞬間風速です。

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そのほかの地域は?

木枯らしは冬型の気圧配置で、太平洋側に吹く北風。

木枯らし1号は、東京や近畿以外でも、発表されないだけで吹いています

気象予報士の方が、その地域の木枯らしに言及されることがあります。

2015年福岡では、お天気キャスターの方がテレビで10月28日福岡の「木枯らし1号」を発表されました。

・・・気象庁に問合せたところ、発表していいと言われたそうです。

*福岡を含め九州はすべて「太平洋側気候」です。

 

ほかの地域でもやってもらいたいですね。

でも、東京・大阪以外の気象台は、これまで発表していないのでこれからも発表しない、という方針のようです。

残念!

太平洋側で、10月半ば以降に北よりの強い風が吹いたら、また東京・近畿で木枯らし1号が吹いたら、天気予報のお天気キャスターのコメントに注目しましょう。

「北寄りの風」「風速8m以上」「冬型の気圧配置」といったら、それが木枯らし(たぶん1号)です。


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