「バラバラな証言」は少年探偵団が主人公。TVでは「探偵団はヤブの中」で放映されます。
哀ちゃんの出番が多く(コナン君に使われて^^)トリックは、簡単だけど実際に見ないと納得できない錯視。*アニメではヒントは「マネキン」になっていましたね。子供向き。
最後には哀ちゃんと領域外の妹のつながりがはっきりしてきます。
「探偵団はヤブの中(バラバラな証言)」(89巻)
キャラ:少年探偵団・阿笠博士
事件:レストランのシェフが刺される
トリック:錯視(犯人が意図したものではない)
裏のテーマ:哀ちゃんと領域外の妹
1あらすじ
福引でお食事券と商品券を当てた阿笠博士。少年探偵団を連れて米花デパートにやって来ます。
レストランに行く前に哀ちゃんと歩美ちゃんは化粧品コーナーでアイ・メイク。
みんなの反応は微妙^^
食事をすませた探偵団の3人はそれぞれ自分がほしいプレゼントの売り場へ。
その時レストランのシェフが刺されました。
コナンは各階にいるメンバーに、階段から逃げる犯人の顔・服装を覚えるように指令。
3人の不審な人物がつかまったのですが、元太・光彦・歩美ちゃんの目撃証言はバラバラで…。
Next Conan’s Hint! さ・く・し(マネキン)
左右の黒い円は同じ大きさ。右が大きく見えます。
2トリック:形や色の錯視
人間の目は、必ずしも物を正確に見ることはできないようです。目撃者証言はあてにならないってよく言われますね。
少年探偵団のみんながの証言が食い違って「ヤブの中」状態になったのは錯視のため。
コナンのコミックを読んでも今ひとつわからなかったので、整理してみました。
1)大きさの錯視
(エビングハウス錯視)中央の円は同じ大きさですが、右が大きく見えます。とても同じには見えませんね。念のために定規で測ってみましたが同じ大きさでした!
犯人の背の高さについて、元太くん・光彦くんの証言が違ったのはこのため。
・・・背の高いバスケットボール選手たちの中にいる犯人を見たので小柄だと思いました。
・・・光彦がいた階にはそのとき子供のマネキンが並べてありました。ふつうの背の高さの犯人でもそこにいると大柄にみえました。
2)色の錯視
(チェッカーシャドウ錯視)同じ色の円ですが背景が明るい灰色だと明るく、暗い灰色だと灰色がかった暗いオレンジ色に見えます。
「バラバラの証言」で出てきたのは、色と色がお互いの影響を受けるという色の錯視明度対比でした。
明度対比とは?
明度(明るさ)の違う同じ色を並べると
・明るい色はより明るく
・暗い色はより暗く見える
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真ん中の円は同じ色、同じ明度。背景が暗いほうが明るい色に見え、背景が明るいと暗く見えますね。
犯人の服の色について光彦くん・歩美ちゃんの証言が違ったのはこのため。
・・・白い看板を背に犯人の灰色の服を見ました。
・・・黒い学生服の集団の中で見たから。
✔信じられない錯視をご紹介!
今回のコナンには出てこないのですが、この渦巻きは渦巻きではなく同心円(中心が同じで大きさの違う円)の集まりです。
指でなぞってみてください。確かにひとつの円の集まりなんです。でも、どうしても円には見えません!
3)脳は見えないモノを補う
もう一つは元太くんがみた数字「2」の謎。
米花の「花」の字の左側2/3くらいが隠れているのを見て、数字の「2」だと思ったものです。
文字の一部しか見えていないんですが、脳は見えない部分を補おうとするもの。すぐに見慣れた「2」だ、と認識してしまいます。
・・・人類が生き延びるためには少ない情報ですばやく判断する必要があったからだと言われています。
もし判断が間違っていても、とりあえず速く逃げたほうが安全ですよね。人間は基本的におっちょこちょいなのかも^^
3哀ちゃんと世良家
初めに化粧品売り場でアイ・メイクをしてもらった哀ちゃん。
トイレできれいに落としたつもりでしたが全部は取れてなくて。目をこすったら目の下にくまのように広がってしまいました。
この顔が領域外の妹にそっくり。コナンくんも血縁関係を認めたようです。
1)哀ちゃんは世良ちゃんのいとこ!
領域外の妹についてはっきりしていることは、
領域外の妹
:世良ちゃんのお母さん。ママと呼んでいます。
:アポトキシン4869で幼児化。
:赤井秀一・羽田秀吉の母でもある