気象庁の区分では、夏は6月にはじまります。
旧暦の夏は2種類あって、「四月」から、または「立夏」から。
でも最近は、2月に夏日になったりして。5月には夏日がふつうにあって、体感としては「5月から夏」と感じる人が多いようです。
ここでは、夏がいつからいつまでか
・旧暦(暦の上)で
・気象庁などの定義で
・人の体感ではどうか
についてご紹介します。
夏は、いつから
旧暦の夏
1)月切り:四月~六月
2)節切り:立夏~立秋の前の日まで
:6月~8月
:夏至~秋分
1)旧暦の夏:暦の上では
旧暦は「太陰太陽暦」。日付けは月の動きによる太陰暦、季節は太陽の動きによる太陽暦です。
そこで旧暦には、日付けによる夏(月切り)と季節による夏(節切り)があります。
(1)旧暦の「月切り」の夏
月切り(暦月)は、月の満ち欠けをもとにしています。
満月なら15日、月がまったく見えなかったら1日などわかりやすいので、実際の生活では、この月切りが使われました。
今年の旧暦月切りの夏は、5月上旬から8月はじめ。…実際には9月中旬まで残暑がつづきますね。
(2)旧暦の「節切り」の夏
節切り(節月)は、太陽の高さで1年を24の季節に分けた二十四節気によるものです。
「暦の上」でというときは、この節切りをさします。
太陽の動きをもとにするので季節の移り変わりを示し、農作業などの目安になりました。
俳句の「季語」も、この節切りによっています。
*2024年の立夏5月5日は、旧暦の月切りでは三月二十七日にあたります。
2)気象庁の定義で
気候学上の夏は6~8月。これが一番わかりやすい。
気象庁はこの区分です。
:6・7・8月
3)天文学での夏
天文学では、夏至になった瞬間から秋分になる瞬間までを夏とします。*この「瞬間」は、太陽の高さと位置で決まります。
夏至のずっと前から、夏日もあり梅雨の蒸し暑さもあって、すでに夏という感じです。
でも、夏の終わりがお彼岸ころというのは、体感にあっていますね。
4)気温・体感での夏
「初夏」を感じる5月から、「初秋」と感じ始める9月上旬くらいまでが気温、体感での夏。
・・・ただ9月中は、昼間の気温が平均で25℃以上になることが多く、しみじみ「秋だなぁ」と実感するにはまだ早い感じです。
(1)夏日はいつから
「夏日」は、最高気温が25℃以上になる日です。
東京でも、4、5月から10月まで夏日があります。日本の夏は長いですね。
*たまに、秋雨前線の影響などで8月下旬からぐっと涼しくなる年もあります。
昨年2023年最初の夏日
東京:4月11日(4月中の夏日 3回)
名古屋:4月1日( 〃 3回)
大阪:3月22日(3月1回、4月3回)
(2)夏の気温と体感
-5月:初夏
東京の5月上旬の平均最高気温は、22.6℃。4月上旬より5℃ほど上がっています。
東京では、7割近くの人が5月を「初夏」と感じるとのこと。たしかにGWには、半袖の人もちらほら。
東京の平均最高気温は、5月25日には25℃を超えますから、もっと暑い日があります。昨年2022年5月29日は、31℃をこえて真夏日でした。
5月下旬は、初夏というよりもう夏ですね。
-6月:梅雨
6月は、日本の雨季である梅雨に入ります。
東京の最高気温は、平年で6月1日が25.2℃。6月30日は27.9℃です。1カ月で2.7℃の上昇ですから、ぐんぐん気温があがるというわけではありません。
でも蒸し暑い日がふえてきますね。
-7・8月:夏(猛暑になることが多い)
7月下旬の梅雨明けから、一気に気温が上がり、8月上旬に暑さのピークを迎えます。
東京:37.7℃(7/26)
名古屋:38.9℃(8/13)
大阪:38.6℃(8/13)
– 9月上旬:残暑
9月に入っても、昼間は変わらず暑いまま。
東京は、平年で9月9日まで平均最高気温は29℃台です。とても秋は実感できませんね。
-9月中旬頃~秋へ
すずしい朝を示す最低気温。8月には、1か月かけて1℃くらいしか下がりません。
でも9月になると、1か月で5.4℃下がります。朝晩は、ぐっと涼しくなっていくんですね。
朝の涼しさを体感するのは、最低気温が20℃台に入る10日以降でしょうか。
秋の虫や草花たちも出てきて、秋の気配を感じ始めます。
お彼岸(秋分の日9/23頃)を過ぎるころには、「暑さ寒さも彼岸まで」といわれるように、1日を通して秋らしくなるはずですが…。
名古屋、大阪の平均最高気温が25℃より低くなって、夏日でなくなるのは10月に入ってから。東京でも9月終わりころからです。
まとめ
夏は、気象庁の区分で、6月から8月。体感では、5月の初夏から9月上旬まで。
例年、7月下旬から8月上旬がいちばん暑くなります。猛暑日や熱帯夜もつづいて、たまには酷暑日も。
暖候期予報では、今年2024年の夏の気温は「平年並みか高い」予想です。
いろいろ工夫してすずしく過ごせますように。