いつも賀状を交換している方から届いた喪中はがき。
年賀状欠礼の挨拶が書いてありますね。どうしたらいいでしょう。
喪中はがきを受け取ったら、喪中見舞いを書く、年始状を出す、寒中見舞いを出す、何もしないといった対応があります。
相手の方とのお付き合いの程度やご不幸を知っていたかなどによって対応も変わってきますね。
いつ頃、何を、どんな文章で出せばいいのでしょうか。文例もご紹介します。
「喪中はがき」への対応
1 喪中見舞い(12月)
2 年始状(1月1日以降)
3 寒中見舞い(松の内が明けて)
4 何もしない
1)年内に喪中見舞い
どんな人に?
年賀状欠礼の挨拶(喪中はがき)が届いたらすぐ、年内に、喪中見舞いを返事として出したほうがいいのは、
・すでに年賀状を出した後だった場合
です。
すぐにお見舞い状を出せば、相手の方を大切に考えている気持ちが伝わります。
そして、年が明けても改めて寒中見舞いを出す必要がないので楽ですね。
「喪中見舞い」のポイント
【はがき】郵便局の通常はがき(胡蝶蘭)を使いましょう*切手の部分に胡蝶蘭が印刷されたもの
【書き方】
・句読点は打ちません。拝啓や敬具といった頭語、結語は必要ありません。
・文章は定型的なものにして、相手の悲しみを気づかう部分には自分の気持ちを込めて書くとよい見舞い状になります。
文例
相手方の不幸を知っていたなら
喪中お見舞い申し上げます
ご丁寧なご挨拶状をいただき有難うございます
お父様が亡くなられてまだ三月ほど
まだまだ悲しみはいえぬままかと存じます
どうぞお身体を大切に新しい年をお迎えになられますよう心よりお祈り申し上げます
相手方の不幸を初めて知ったなら
喪中お見舞い申し上げます
ご丁寧なご挨拶状をいただき有難うございます
お父様のご逝去を存じ上げず失礼いたしましたことをお許し下さい
お悔やみ申し上げますとともにお父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます
まだまだ悲しみはいえぬままお過ごしのこととお察し致します
どうぞお身体を大切に新しい年をお迎えになられますよう心よりお祈り申し上げます
すでに年賀状を出してしまっていたら
喪中お見舞い申し上げます
ご丁寧なご挨拶状をいただき有難うございます
お父様のご逝去を存じ上げず失礼いたしましたことをお許し下さい
お悔やみ申し上げますとともにお父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます
実は先日賀状をしたため投函致しました
賀状を受け取り◯◯様の悲しみが増すようなことにならないかと誠に申し訳なく思っております お許し下さい
まだまだ悲しみはいえぬままお過ごしのこととお察し致します
お身体を大切に新しい年をお迎えになられますよう心よりお祈り申し上げます
2)「年始状」を出す
12月中に喪中見舞を出さなくても、新年のご挨拶を伝える「年始状」を出すことができます。
どんな人向き?
会社の同僚や上司から喪中はがきをもらったら、12月に受け取った時点でそのことを話題にしているでしょう。
そのまま何もしなくてもいいのですが、特にいい印象を持ってほしいとか、大切に思っている方には年始状を出すといいですね。
仕事始めには顔を合わせますから、寒中見舞いでは遅すぎます。年始状は元旦に届いても失礼に当たりません。
「年始状」のポイント
【出す時期】
1月1日以降松の内の間(東日本1/7、西日本1/15が一般的)
【はがき】
年賀はがきでないふつうのもの
【絵柄】
淡いパステルカラーを地色にすると喪中の方に失礼にならない程度に新年らしさを出すことができます*家族写真は使わないようにしましょう。
【文章】
・「おめでとう」「謹賀」といった表現を避けます。
・自分の方の慶事、嬉しいことなどの報告はしません。
定型文を使って、相手の悲しみをねぎらい健康などを祈る言葉をそえましょう。
文例
新年の御挨拶を申し上げます。
お静かに新年をお迎えのことと存じます。
お父さまのご冥福を心よりお祈り申し上げます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
3)「寒中見舞」を出す
12月は何かと忙しく、喪中見舞も年始状も出す余裕がなかった方も多いでしょう。
年が明けてお正月。落ち着いたら「寒中見舞」を書きましょう。
どんな人に?
寒中見舞いの時期
「松の内」が明けてから「節分」までの間に出します。
寒中見舞いは小寒(1月5日頃)を過ぎてから出すもの。でも喪中の方を相手にする場合は、慶賀の意味が無くなってからがよいでしょう。
お正月(松の内)が終わってからにしましょう。
松の内は東日本1月7日、西日本1月15日が基本ですが、地域でまた家庭で入り混じっています。
1月15日頃に相手方に届くように出すと、どの地域の方にも失礼になりません。
*郵便が届く予定日は郵便局のサイトで郵便番号で調べることができます。
「寒中見舞」のポイント
【はがき】
ふつうのもの
【絵柄】
・冬らしいものや春の気配を感じさせるもの。ネットでダウンロードできます。
・家族写真は使わないようにしましょう。
【文章】
・相手は喪中なので自分の慶事、嬉しいことなどの報告は控えましょう。
・定型文を使って、相手の悲しみをねぎらい健康などを祈る言葉をそえましょう。
文例
亡くなったことを知っていたら
寒中お見舞い申し上げます。
ご服喪中でいらっしゃるので
新年の御挨拶は遠慮させていただきましたが
◯◯様にはいかがお過ごしでしょうか。
お父様が他界されてまだ三月ほど
まだまだ悲しみはいえぬままかと存じます。
これから一層寒さが増して参ります。
くれぐれもご自愛くださいませ。
亡くなったことを初めて知った時
(喪中見舞いを出していない)
寒中お見舞い申し上げます。
お父様のご逝去を存じ上げず失礼いたしました。
お許しくださいませ。
お父様のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
お父さまが亡くなられてまだ三月ほど。
まだまだ悲しみはいえぬままお過ごしのこととお察し致しますが
◯◯さまにはどうぞ本年もお健やかに過ごされますよう心よりお祈り申し上げます。
✔自分の慶事は我慢!
子どもの写真や家族の写真は例年通りのせたいす、またもし赤ちゃんができたなどいいことがあったら一言知らせたいですね。
・・・でもぐっと我慢。
相手の方は大事な方を亡くして喪に服していらっしゃるところ。悲しみを気づかった文面にして、自分が嬉しいことは控えましょう。
いいことは暑中見舞いなどに書き添えるといいですね。
4)何もしない
実は、喪中はがきが来ても何もしない、というのが一番多いんです。
喪中はがきを出した方も反応を期待していないので、特別に失礼に当たることはありません。
また、もし亡くなられて間もない時なら、相手の方にとっては寒中見舞いの返事を書くのも気が重いものです。
でも、もう何ヶ月もたっていて、相手が大切な方なら、返事(喪中見舞)や年始状・寒中見舞などを出しましょう。
年賀状がもらえないので寂しい思いをされているかもしれません。
まとめ
喪中はがきを受け取ったら、
年内なら
・「喪中見舞」を出す。「年始状」も相手にも負担がなくていいですね。
年が明けてしまったら
・何もしない。
・1月15日頃に届くように「寒中見舞」を出す。
定型文を使いましょう。そこに、少しだけ自分の気持ちを添えると心が伝わります。